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中野 博生*; 坂井 徹
Journal of the Physical Society of Japan, 84(6), p.063705_1 - 063705_5, 2015/06
被引用回数:28 パーセンタイル:80.43(Physics, Multidisciplinary)カゴメ格子上のスピンSハイゼンベルグ反強磁性体の磁化過程について数値対角化により研究した。S=1, 3/2, 2, 5/2の有限サイズクラスターの数値対角化による結果は、Sによらず3分の1磁化プラトーが現れることを示している。また、磁化プラトーの臨界磁場とプラトー幅のS依存性について解析し、最近の摂動論の結果と比較した。
中野 博生*; 坂井 徹
Journal of the Physical Society of Japan, 83(10), p.104710_1 - 104710_7, 2014/09
被引用回数:34 パーセンタイル:83.02(Physics, Multidisciplinary)=1/2カゴメ格子反強磁性体の磁化過程について数値対角化により研究した。我々は42スピン系の完全な磁化曲線を計算することに成功した。その結果、磁化3分の1に現れる臨界的な振る舞いが、従来の二次元系の磁化プラトーとは異なることが明らかとなった。
Carty, G. J.*; 町田 昌彦; Hampshire, D. P.*
Physical Review B, 71(14), p.144507_1 - 144507_9, 2005/04
被引用回数:13 パーセンタイル:49.91(Materials Science, Multidisciplinary)超伝導体にコーティングする金属の特性とともに超伝導体の磁化過程がどのように変化するかという問題は、超伝導体の磁場中での性質を制御するうえで極めて重要な問題であり、系統的な大規模数値シミュレーションにより初めて理解可能である。本研究では、この問題意識に答えるべく、超伝導体の超伝導電子密度の時空間発展を現象論的レベル(巨視的レベル)で記述する時間依存のギンツブルクランダウ方程式を数値的に解き、任意の電気抵抗を持つ金属をコーティングした超伝導体の磁気特性(磁化過程)を調べた。その結果、量子化磁束の侵入が金属の臨界温度や電気抵抗に強く依存することを初めて直接示すことに成功したほか、コーティングの膜厚依存性についても、定性的理解を得ることができた。
小野 俊雄*; 田中 秀数*; Kolomiyets, O.*; 三田村 裕幸*; 後藤 恒昭*; 中島 健次; 大沢 明; 小池 良浩; 加倉井 和久; Klenke, J.*; et al.
Journal of Physics; Condensed Matter, 16(11), p.S773 - S778, 2004/03
被引用回数:65 パーセンタイル:89.35(Physics, Condensed Matter)磁化過程及び中性子散乱実験を用いて=1/2二次元三角格子反強磁性体CsCuBrの磁性を調べた。その結果、以下のようなことがわかった。この系は零磁場中ではT=1.4Kで波数=(h,k,1)=(0,0.575,0)に対応する不整合構造を持つ磁気秩序を起こす。またこの系に、b軸及びc軸方向に磁場を印加していくと、飽和磁化の約1/3のところに磁化プラトーを示す。a軸方向に磁場をかけた場合は、特に異常は示さない。また磁場印加に伴って零磁場磁気構造の波数=(0,0.575,0)からkが増加をはじめ、1/3プラトー領域で=(0,0.662,0)でロックされることがわかった。これは、1/3プラトー領域では量子揺らぎによってuud構造が安定化されていることを示している。また、1/3領域からさらに磁場を印加していくと2/3プラトーも発現しているような振る舞いも見られた。